京都醸造解放シリーズ若気の至り

Wakage no Itari若気の至り

COLUMNアルコール度数1%、パンチが効いた飲み口のセゾン

京都醸造(Kyoto Brewery)が自分たちの本当に飲みたいビールづくりに挑戦する「解放シリーズ」のひとつ「若気の至り(Wakage no Itari:REBEL WITH A CAUSE)」

ビールと切り離せない関係にある「アルコール」を限りなく取り除いたらどんな味わいが残るのか。そんな疑問に対する答えを追求した逸品。

パッケージは解放シリーズ共通の、大きく描かれた「解放」の二文字に、フレッシュさを予感させるティールグリーンの円のグラフィック。

グラスに注いだ液色は、にごりのない透き通ったゴールド。いかにもビールらしい色合いです。

口に含んだ途端に、かなりパンチのある炭酸と辛味のストロングな飲み口。甘味はゼロ。

ほんのーりシトラのグレフル感、それを後から包み込むようにシムコーホップの松感アロマとわずかな苦みが残る余韻。

アルコール度数1%でも、ちゃんと京都醸造のセゾンだとわかるパンチのきいた味わいです。

京都醸造のクラフトビール

若気の至りのブルワリー / ビアスタイル / 原産国

日本の風景

Japan日本

日本には、明治時代、全国に100を超える小さなビール醸造所が存在していました。当時は清酒以外の酒類には酒税が課せられておらず、ビールには酒税が課せられていませんでした。しかし、明治34年12月軍備増強のための国税収入のため、ビールにも酒税が課せられることになり、資金力の弱い小さなビール醸造所はその負担に耐えきれず姿を消していきました。これによりビール作りは戦後しばらくも資金力のある大手だけのものとなっていました。 しかし、1994年(平成6年)、経済政策の一環としてに酒税法が改正され、ビール製造免許に必要な最低製造量が、従来の年間2,000キロリッターから60キロリッターに引き下げられたことで転機がおとずれます。これにより、再び小規模な醸造所の市場参入が可能になり各地で多くの地ビールが誕生する流れができました。ちなみ、地ビール製造免許第1号は新潟県のエチゴビールと北海道のオホーツクビールで、国産地ビール第1号ともいえる「エチゴビール」 と「オホーツクビール」が発売されました。 この経済政策は功を奏し、日本中に続々と地ビール製造業社が生まれ、地ビールブームと呼ばれるまでとなり一時は260を超す醸造所が全国各地に誕生しました。しかし、ただブームだけに乗って参入したきた業社は、ビールの品質が低かったり、販路をもたなかったりと、地ビールの話題性だけでの経営は長続きせず徐々にその数を減らしていきました。 しかし、2011年頃よりクラフトビールに徐々に火が付きはじめます。それまでの醸造所/地ビールからブルワリー/クラフトビールというような呼称の変化も見られ、若者を中心にビールの新たなスタイルとして受け入れられるようになりました。一時は200程度まで減った醸造所も徐々に増え、現在では全国に300近くの醸造所が個性的なビールを作っています。