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Amber Aleアンバーエール

COLUMNブリティッシュ志向・コクとバランスのアンバー

Dry Dock Brewing(ドライドック)の最初期ラインナップの一つでもある、アンバーカラーのエール。同社HPによるとスタイルの区分は ESB。2006年のワールドビアカップ(World Beer Cup)で金賞に輝き、同社の存在を世界に知らしめました。

アロマはモルト由来のカラメル感に加え、木材のような落ち着いた香りも。飲むとアーシー(土のような印象を受ける)なホップフレーバーが好感。一口目ではモルトの甘みが印象的ですが、徐々に英国系ホップ(Challenger, Summit, Goldings を使用)らしい濁った印象の滋味のある苦味が立ち現れます。コクのある飲み口でボディ感も程よいレベル。モルトとホップ、甘みと苦味が絶妙なバランスをとった、美しいビールと言えるでしょう。

幅広い料理に合わせられそうなビールで、肉料理から魚料理、スイーツまでペアリングが楽しそうです。

パッケージには中々イカつめのセイウチが描かれており、海洋冒険ロマンな気分を沸き立てますね。

ドライドックのクラフトビール

アンバーエールのブルワリー / ビアスタイル / 原産国

アメリカの風景

United States of Americaアメリカ

アメリカには6,000以上のビール醸造所があり、世界のクラフトビール市場を牽引している国のひとつです。 しかし、今日に至るまで、常にたくさんの醸造所がアメリカのクラフトビール市場に賑わいをもたらしていた訳ではなく、その歴史には紆余曲折がありました。 当時、アメリカのビール醸造所の数は1873年に一度ピークを迎え4,131箇所もありました。しかし、1920年から1933年にかけて、禁酒法と第二次世界大戦中の厳しいビジネス状況下でその数は50未満にまで落ち込みます。 1970年代後半になり、ホームブルー解禁の影響も受け、何千人もの人々が個人消費のためにビールの自家醸造を始めていました。その中、企業家精神を持った人々によってビジネスモデルが見出され、徐々にマイクロブルワリーが姿を現し始めます。 火付け役の一人となったのがカリフォルニア州にニューアルビオン醸造所を設立したジャック・マコーリフです。彼はアメリカ海軍に勤務している間、世界中を旅して様々な土地のビールを口にしました。そして、スコットランドに在住中、スコットランド人が飲むガツンとした飲みごたえのあるビールに夢中になり、海軍での任務を終えたのちに醸造所を設立しました。 1980年代初頭、ニューアルビオン醸造所はわずか6年あまりで事業を終えてしまいます。しかし、彼の成し遂げた業に何百人もの人々が触発され、その後1990年の初頭にかけて数十の新しい醸造所がアメリカに生まれます。 1990年代、何十ものスタートアップクラフトビール醸造所が熱心に技術開発に取組み、クラフト醸造の基盤を作り上げました。そして2000年代、アメリカビール市場におけるクラフトビールブームとともに醸造所の数は急成長を遂げ、かつての活気を取り戻したのです。
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