Crazy Rich Lupulins(クレイジーリッチルプリンズ)

crazy rich lupulinsクレイジーリッチルプリンズ

COLUMNクレイジーなほど濁ったハイアルコールIPA

crazy rich lupulins(クレイジーリッチルプリンズ)は、香港のブルワリーであるCarbon Brews(カーボンブリューズ)が造るヘイジーIPAです。

マンゴー・パパイヤの完熟系トロピカルフルーツのアロマから始まり、より濃縮されたトロピカルフルーツのフレーバーが後に続く。飲みやすくフルーティー、でもガツンとパンチのある8.2%。

その名の通り、クレイジーなほどの濁りとアロマが感じられるダブルIPA。

ちなみにしばしばビールの名前に使われる「ルプリン」はホップの毬花の中にある、黄色い粒状の樹脂のことで、ビールの苦味や香りの元になる成分が含まれています。

カーボンブリューズのクラフトビール

クレイジーリッチルプリンズのブルワリー / ビアスタイル / 原産国

カーボンブリューズ(Carbon Brews)

Carbon Brewsカーボンブリューズ

Carbon Brewsは、2018年に創設された香港のクラフトビールブルワリーです。初日から革新的なビールを開発し続け、境界線を押し広げることを目指す従業員主導のブルワリーとして知られています。香港の工業地帯Fo Tanに位置するCarbon Brewsは、創造的なビールを通じて、友人と共有できるような興奮をもたらすことを目標としています。 香港ブランドとして最大のクラフトビールメーカーであり、多国籍マクロブルワリーを含めると香港第2位の規模を誇っています。最高級の醸造設備を持ち、35HLの4槽式醸造所や、実験的な24HLタンクから最大の140HLタンクまで計16基の発酵槽、CFTクラフトマスター自動缶詰ライン、ライビンガー瓶詰ラインなどを備えています。 Carbon Brewsは、最大8種類の定番ビールと、年間20種類の季節限定ビールやスペシャルリリースを提供しており、特にダブルヘイジーIPA「クレイジーリッチルプリンズ」や、ピンク色のベルリナーヴァイス「サワーパンチ」がフラッグシップとして人気です。 2022年3月7日には、東京・赤坂に世界初のタップルーム「Carbon Brews Tokyo」がオープンしました。ここでは、Carbon Brewsのクラフトビールとともに、香港で古くから親しまれる家庭料理や屋台料理を中心としたビールに合う個性豊かな香港料理が提供されています。 赤坂駅から徒歩約1分の場所にある「Carbon Brews Tokyo」は、香港トラムを象徴するノスタルジックなグリーンとグレーで統一された温かみのある空間で、カウンターやテーブル席が用意されています。また、入口で缶ビールやオリジナルTシャツ、サングラス、トートバッグなども販売されています。
5種類のクラフトビールが注がれたグラス

IPAIPA

IPA(インディアペールエール)は、ペールモルトを使用して上面発酵で作られるペールエールの一種で、ホップの風味が強いことが特徴です。 1815年ごろにイギリスからインドに輸出するための長い船旅に耐えられるよう、ペールエールよりも麦芽を多く使用してアルコール度数を高めて劣化・腐敗を防げるよう保存力を高めたビールが開発されました。そして、1829年に「IPA(インディアンペールエール)」の呼び名で広告が掲載されて以来、ホップの比重が高いビールとしてイギリス国内で人気が高まっていき、21世紀にはイギリスで最も人気のあるビアスタイルの一つとなりました。イギリスのブルワリー教会SIBAの金メダルを受賞したブリュードッグの「パンクIPA」などが有名です。 伝統的なIPAのスタイルは、オーストラリアやニュージーランドなどの当時の植民地諸国へと輸出され、各国へと普及していきましたが、アメリカではさらに独自の進化を遂げてきました。 ローストしたモルトを使用した「ブラックIPA」、アミログルコシターゼという酵素を加えて頭部を取り除きドライで爽やかな飲み口を実現した「ブリュットIPA」、ホップが強烈でアルコール度数が7.5%を超える「ダブルIPA(インペリアルIPA)」、苦味の少ないホップを使い、ジューシーな柑橘系とフローラルのフレーバーが特徴の「ニューイングランドIPA(ヘイジーIPA・ジューシーIPA)」など様々なIPAのスタイルが存在します。
香港(Hong Kong)

Hong Kong香港

香港のビールは、その歴史と現在の市場状況、そしてクラフトビールの流行とともに、多様で興味深い風景を持っています。香港におけるビールの歴史は、19世紀後半のイギリスの植民地時代にまでさかのぼります。当時、イギリスからの輸入ビールが主流であり、地元の醸造所は存在していましたが、それほど一般的ではありませんでした。 20世紀に入ると、香港のビール市場は次第に発展し始め、現在ではアジアでも指折りの市場となっています。最もメジャーなブランドはフィリピンのサンミゲル(San Miguel)です。中でも最も流通しているのは「サンミゲル・ピルセン」という種類で、ほのかな甘い香りにアジアの熱気を吹き飛ばすすっきりとしたのどごしと軽い飲み口が特徴です。 近年、香港ではクラフトビールブームが起こり、多くの新しい醸造所が誕生し、地元のビール愛好家にさまざまな選択肢を提供しています。現在、香港には50を超える醸造所があり、その数は増加傾向にあります。これらの醸造所では、独自の個性を持ったビールを生産しており、そのクオリティは国際的にも評価されています。 代表的な香港のクラフトビールブルワリーとしては、ヤードリー・ブラザーズ(Yardley Brothers)、ヤングマスター・ブルワリー(Young Master Brewery)、及びムーンゼン・ブルワリー(Moonzen Brewery)があります。ヤードリー・ブラザーズは、香港産のホップや果物を使用した独創的なビールを生産しており、ヤングマスター・ブルワリーは伝統的な技法を用いた高品質なビールで知られています。一方、ムーンゼン・ブルワリーは、香港の文化や歴史にインスパイアされたユニークなビールを提供しています。 また、クラフトビール市場の拡大に伴い、香港では様々なビール関連のイベントも開催されています。例えば、香港ビールフェスティバルや香港クラフトビールウィークなどのイベントがあり、国内外の醸造所が集まってビールを提供することで、多くの人々が香港のビール文化に触れることができます。これらのイベントは、香港のビール業界に活気を与え、さらなる成長の機会を生み出しています。