ベアードブルーイング（Baird Brewing）は2000年にブライアン・ベアードとさゆり夫妻が設立した、沼津にあるクラフトビール ブルワリー。

黒船ポーター（Kurofune Porter）は、Baird Beer(ベアードビール)の造るこの上なくスムーズな「ロバスト・ポーター」。ラベルにはもちろん黒船がドンっと描かれています。

「ポーターは、世界の古典的なエール・スタイルのひとつ。歴史的に、ロンドンがポーター醸造の発祥の地である。現代のポーター醸造のリバイバルは、クラフト・ビール・ルネッサンスのお陰といってよいだろう。ポーターの荒削りで滋養に富むスタイルは“液体のパン”と呼ばれるゆえんである。」

ポーターらしいチョコレートやトーストを思わせるアロマとフレーバーながらしつこくなりすぎず何杯飲んでも飽きがこなそうな爽快さも持ち合わせています。

いわゆる「フォー・パイント・テスト  = 4パイント続けて飲んでも1パイント目と同じ位おいしい」をパスすることを目指して造られたビールなんだとか。

日本には、明治時代、全国に100を超える小さなビール醸造所が存在していました。当時は清酒以外の酒類には酒税が課せられておらず、ビールには酒税が課せられていませんでした。しかし、明治34年12月軍備増強のための国税収入のため、ビールにも酒税が課せられることになり、資金力の弱い小さなビール醸造所はその負担に耐えきれず姿を消していきました。これによりビール作りは戦後しばらくも資金力のある大手だけのものとなっていました。

この上なくスムーズなロバスト・ポーター

所謂黒ビールと呼ばれているビールのほとんどが、このポーターかスタウトと呼ばれるスタイルのビールです。ローストしたモルト使用することによって黒色のビールになり、コーヒーやカラメル、チョコレート、醤油など例えられる香りがもたらされます。イギリスで生まれたこのビールは、伝統的に10度前後の少しぬるめの温度で飲むのが最適とされています。ぬるめの温度で飲んだ方が香りが立ち、ふくよかな味わいを楽しむことができるためです。

TDM 1874 Brewery(ティーディーエム1874 ブルワリー)は、神奈川県横浜市の十日市場にある創業1874年の老舗酒屋「坂口屋」が2017年に設立したブルワリーです。

ティーディーエム1874 ブルワリー

TDM 1874 Brewery(ティービーイー 1874 ブリューイング)の秋冬限定のイギリススタイルのポーター。

パッケージには、赤い夜空に大きな満月が谷間の川を照らす様子が描かれています。

チョコレートや大麦の味がしっかりしつつも、口当たりは軽やか＆華やかでスルスル飲めるブランポーター。夜中にみかんと合わせてゆっくりと飲みたい1杯です。

華やかなチョコレート風味のポーター

TDM 1874 Brewery ブラウンポーター

ROGUE（ローグ）はアメリカのオレゴン州にて、スポーツウェアブランドとして有名なNike（ナイキ）の幹部3人によって、1988年に創業されたブルワリーです。

ROGUE ALES（ローグエールズ）が毎年クリスマスに醸造しているSanta's Private Reserveシリーズの2021年バージョンです。

パッケージは、クランプスという悪魔がサンタのラムボールを盗もうとし、それを見つけたサンタにプロレスを申し込まれやられまくっている場面だそうです。

ラム樽のチップと一緒に熟成させたバニラのアロマ、ほのかに甘いペイストリーとバニラのフレーバーです。ハイアルコールがあたたかみを演出してくれる冬にぴったりな1本です。

アメリカには6,000以上のビール醸造所があり、世界のクラフトビール市場を牽引している国のひとつです。

サンタのプライベートリザーブ2021年版

サンタズプライベートリザーブ2021

YOKOHAMA BEERは、1994年に「日本地ビール事業研究所株式会社」としてスタート、1999年にビール製造免許を取得した、その名の通り横浜にあるブルワリーです。

横濱元町カカオビール（Yokohama Motomachi Cacao Beer）は横浜ビール（Yokohama Beer）のクリスマスに向けた限定醸造ビールです。

横浜元町のフレンチレストラン「霧笛楼」とのコラボレーションビールで、世界的にも希少な「クリオロ種」のカカオを使用したクーベルチュールを贅沢に造ったチョコレートエール。

カカオというとチョコレートのイメージの甘いのかと思いきや、甘さはほとんどなく食事とも合わせやすいリッチな黒いビールに仕上がっています。

クリスマス限定醸造、甘くないカカオビール

1996年に長野県東御（とうみ）市で創業されたブルワリーです。オラホとは土地の方言で「わたしたち」という意味とのことです。

OH!LA!HO BEER（オラホビール）が季節に合ったビールを造る「季節仕込みビール」シリーズ。冬はまったり飲みたいポーターです。

2種類のロースト麦芽を贅沢にブレンドした濃色ビール。コーヒーやダークチョコレートのようなアロマを持った、芳醇な味わい。

冬は重めのビールが飲みたくなりますね。そんな気分にぴったりなシンプルなポーターです。コクはありつつも後味は割とスッキリ目なので、鍋なんかの日本の冬料理に合わせてもおいしくいただけそう。高汎用性な黒ビールです。

Rewben's Brews(ルーベンス ブリュース)はアメリカワシントン州シアトルに2012年に設立されたクラフトビールブルワリーです。 

Rewben's Brews(ルーベンス ブリュース)のコアラインナップのひとつRobust Porter(ロバスト ポーター)。 

パッケージはルーベンスの定番デザインでベージュとブルーの2トーンカラー。 

グラスに注ぐとポーターらしく香ばしいモルトアロマとともに黒く染まったビールが現れます。 

口に含んだ第一印象は、酸味のあるフレッシュなコーヒーアロマ。 

ボディはなかなかライトで、ローストモルトの香ばしいカラメルフレーバーがかすかに残る余韻。 

サッパリ後味でスルリといける、毎日飲んでも飽きが来なさそうなポーターに仕上がっています。 

酸味のあるコーヒーアロマがフレッシュなポーター

妻有ビール(Tsumari Brewing)は、新潟県南部の十日町市に2017年設立されたブルワリーです。 

妻有ビール（Tsumari Brewing）の定番ラインナップのひとつ玄武ポーター（Genbu Porter）

パッケージには他の銘柄同様に地元の着物メーカーとコラボして撮影した反物の意匠が施されているようです。

グラスに注いだビールの色合いは黒。ポーターらしい液色です。

口に含むと、モルトというよりもシュガーな甘み。定番ラインナップの他銘柄「豪雪ペールエール」同様に「水飴」が入ってるらしく、その甘味でしょうか。

ポーターとしてはかなりライトボディで炭酸強めのドライな後味。

もっとロースト感・ビターチョコ感があった方が、ポーターらしい味わいになるかもしれません。

水飴のシュガーな甘味のライトなポーター

Dry Dock Brewing Co.（ドライドック）はアメリカ・コロラド州オーロラのブルワリー。設立は2005年で、ホームブルーイングから出発したこのブルワリーは、短期間に数々の賞を受賞する名門へと成長しました。大航海時代を想起させる古風なロゴイメージと違わず、ヨーロッパの伝統的なビアスタイルからアメリカンなスタイルまで、品質の高いビールに定評があります。近年ではハードセルツァーの生産にも進出しています。

ヨーロピアンスタイルも得意とする米国・Dry Dock Brewing（ドライドック）が醸造する、クラシックな英国式ポータースタイルにバニラビーンズを加えた一杯。

グラスに注いだ時点で、芳醇にバニラの香りが漂います。よく探るとローストした穀物、トーストのような香ばしさも。飲むとそれらが一体となり、更に焙焦したモルトのカカオ感と甘みが相まってチョコレートのような印象も。飲み口は非常に滑らか。一方で、ボディの重さはさほど感じさせず、後味のクリーンさは流石英国伝統スタイルというべきでしょうか。

チーズやチョコレート、濃厚なソースと合わせた肉料理なんかが、ペアリングとして最適かと思います。

ところで、大航海時代をイメージさせるロゴの同ブルワリー。バニラポーターのクラーケンの描かれたパッケージも、懐古調で素敵です。

クラシックポーター meets バニラ！

Repubrew（リパブリュー）は、静岡県沼津駅前に営業しているクラフトビールブルワリーです。名前の由来は、Republic + Pub + Brewで「ないものを造る」をコンセプトにクラフトビールを造っています。

Repubrew（リパリュー）の、HBC472というホップをドライホップに使ったフルーツポーターです。HBC472の特徴は、ココナッツやトロピカル系の香りと、少しだけオーク樽のような風味が出ることだそうです。ポーターにしては多めのホップをドライホップしホッピーな味わいに仕上げたのことです。

飲んだ感想はまさにブルワリーの狙いとおり。かすかに感じるココナッツ風味とよーく味わいオーク樽のような味わい、あと味で追いかけてくるチェリーでスッキリとまとまったポーターになっています。

味が濃いものならどんな料理にも合いそうな汎用性の高い1本に仕上がっています。

ホップでココナッツの香りを表現したホッピーなポーター

ココナッツホップドチェリーポーター

ノースアイランドビールは、その名とおり、北海道札幌市で2003年3月に開業したブルワリーです。理念は「BEER IS ART」で、丁寧に芸術品のようなビール造りを心がけているとのことです。

ノースアイランドビール（North Island Beer）のコリアンダーブラック（Coriander Black）は同ブルワリーのレギュラーラインナップの黒ビールです。ラベルはノースアイランドロゴに赤紫が合わせられています。

黒ビールにコリアンダーという珍しい組み合わせのビール。コリアンダーの華やかさ・爽やかさ・スパイシーさと、黒ビールの濃厚なモルト感が見事にマッチしており新しい味わいを実現しています。

普通の黒ビールは飲み飽きたという人に是非飲んでほしい1本です。

黒ビールのコクxコリアンダーのスパイシーさ

ノースアイランドビール コリアンダーブラック

サンクトガーレンは神奈川県厚木市で、2002年にスタートしたブランドです。世界で1番最初に醸造免許を取得したスイスのサンクトガーレン修道院にちなんで「サンクトガーレン」という名前がつけられました。

サンクトガーレンのどっしりとコクがあるポータービールです。

ブラウンポーターという名前ですが、液色はポーターらしいしっかり黒色です。きつく焦げたモルトのチョコレートのような風味と少しスパイシーな香りを感じます。

アルコール度数は高くないのですが、飲みごたえたっぷりで度数以上に酔いがくる印象でした。公式サイトにも書いてあるように葉巻でもくゆらせてチビチビやりたい1本です。

どっしり重いコクウマ、ダンディなポーター

サンクトガーレン ブラウンポーター

常陸野ネストビールは、茨城県那珂市にあるビール醸造所です。文政六年(1823年)創業の木内酒造が母体となっており、フクロウのマークが目印の多種多様かつ、高品質なビールを多く製造しています。

常陸野ネストビールの「チョコレートベリーエール」はカカオやラズベリーなどを贅沢につかったご馳走デザートビールです。

ラズベリーピュレ、スウィートチェリーピュレ、カカオニブ、ラズベリージュース、タルトチェリーピュレ、ホップ、バニラビーンズなどが使われています。

カカオ由来のチョコレートアロマ、カラメルモルトの甘み、フルーツの酸味が絶妙にバランスされリッチな味わいを作り出しています。

バレンタイン用に製造されたらしいですが、好評に付きバレンタインを過ぎても販売しているとのことです。

チョコレートとベリーをつかったご馳走デザードビール

常陸野ネストビール チョコレートベリーエール

Hopworks Urban Brewery（ホップワークスアーバンブルワリー）は、クリスチャン・エッティンガーが2007年に設立したアメリカ、ポートランドのブルワリーです。

ホップワークスアーバンブルワリー

ユニークなパッケージが多いHOP WORKS URBAN BREWERY（ホップワークスアーバンブルワリー）の中ではシンプルに線画のイラストのAIR PORTER（エアポーター）。

その飲み心地は「羽の生えたビール樽」が描かれたパッケージのとおり、ポーターなのにとても軽やか＆クリーミー。

ビターチョコのようなローストモルトの芳醇なアロマとコクをバッチリと感じられるミディアムボディな味わいながら、ライトな口当たりとやさしいのどごしで、いくらでも飲めてしまいそうなドリンカブルなポーターです。

羽が生えたようにクリーミーで軽やかなポーター

玉村本店は、北信州は志賀高原の麓に、なんと文化ニ年（1805年）創業された非常に歴史のある酒蔵です。日本酒の酒蔵として創業されましたが、現在では志賀高原ビールと山伏という2つのラインナップでビールも醸造しています。山伏はビールでは珍しい750mlサイズで販売されています。

玉村本店、志賀高原ビールシリーズのポーターで、創業当初から造られている定番銘柄です。

イギリス産最高級モルト「マリスオッター」をベースに、エスプレッソのようなほのかなロースト香が特徴で、グリルした料理などとの相性も抜群です。（公式サイトより）

ポーターにしてはスッキリとした飲み口ですが、黒ビールらしいモルトの風味と、チョコレートのようなアロマもしっかり感じられる仕上がりです。ギネスのようなもったりした黒ビールが苦手な人でも美味しく飲めそうな1本です。

公式サイト通りグリル料理と合わせるか、夜更けにビールのみでチビチビやりたいですね。

柏こまいぬブルワリーは千葉県に柏市にある家族経営の小さなブルワリーで、2017年12月に醸造を開始しました。この醸造所は、大好きな柏の地で、出来るだけ地元のものを使いながら手作りで美味しいビールを作りたい、という思いで立ち上げられました。

深くローストした麦芽を使用し、コーヒー・チョコのような香りが味わえるスッキリした黒ビール。ラベル画像には柏の自然のシンボル、手賀沼から登る朝日を使用しています。(公式サイトより) 

柏こまいぬブルワリーの手賀沼ポーターは、JAPAN GREAT BEER AWARDS銅賞を獲得した実力派ポーター。 

ポーターらしい焙煎モルトのコーヒーフレーバーとコクをしっかり感じながらも、驚くほどの酸味とキレが作り出すさっぱりとした後味。 

クリームチーズとメープルシロップを組み合わせたまったりとした甘味のスイーツとの相性がバツグンです。 

苦味とクセが少なく、すっきり飲みやすい実力派ポーター

反射炉ビアは、静岡県伊豆の国市にある伊豆韮山地域に根ざして運営されている、1996年に創業されたブルワリーです。

反射炉ビヤ（Hansharo Beer）のフラッグシップポーターです。

カカオ、キャラメルのようなアロマ、しっかりとしたモルトのフレーバーを感じることができます。イングリッシュホップを使い、伝統に立ち返って造られたブラウンポーターです。

東国の武士・豪族を次々と味方につけ、平家を打ち破って鎌倉幕府を築いた源頼朝。その政治的手腕と人材掌握力によって築き上げた先進的な組織幕府の形態は、約700年後の王政復古の大号令まで存続しました。英国ブラウンポータースタイルの黒ビールの伝統、ほのかに甘い香りが残る長い余韻、といった存続性を目指す意図で、「頼朝」の名をいただきました。（公式サイトより）

反射炉ビヤでは、他にも歴史上の偉人の名前を冠したビールを販売しています。夜中にデザートと一緒にまったりいただくのに最高の1本です。

「頼朝」の名前を冠した正統派ポーター

ヤッホーブルーイングは、長野県軽井沢に本社を置く1997年創業のクラフトビールメーカーです。

よなよなエールのヤッホーブルーイングから発売されているポーター黒ビール。

本場イギリスの黒ビールは輸入するとどうしても鮮度が落ちてしまうため「本場イギリスで飲むような、新鮮な黒ビールを日本でも飲みたい！」という想いで造られたビールとのことです。

黒ビールといえばギネスですが、ギネスのようなモッタリ感がなく非常に飲みやすい黒ビールに仕上がっています。クラフトビールをそれなりの数を飲み、IPAなどに飽きてきてちょっと気分転換したいという方におすすめです。

パッケージにはなぜか力士が描かれています。

ヤッホーブルーイングが手掛ける国産ポーター

ポーターのクラフトビール・地ビール一覧

Kurofune Porter黒船ポーター

TDM 1874 Brewery BROWN PORTERTDM 1874 Brewery ブラウンポーター

Santa's Private Reserve 2021サンタズプライベートリザーブ2021

Yokohama Motomachi Cacao Beer横濱元町カカオビール

Biere De Rydeen Winterビエール・ド・雷電冬

Robust Porterロバストポーター

Genbu Porter玄武ポーター

Vanilla Porterバニラポーター

Coconut Hopped Cherry Porterココナッツホップドチェリーポーター

North Island Beer Coriander Blackノースアイランドビールコリアンダーブラック

Sankt Gallen Brown Porterサンクトガーレンブラウンポーター

Hitachino Nest Beer Chocolate Berry Ale常陸野ネストビールチョコレートベリーエール

Air Porterエアポーター

Shiga Koge Porter志賀高原ポーター

Teganuma Porter手賀沼ポーター

YORITOMO頼朝

Tokyo Black東京ブラック