ブルワリー一覧

ブルックリン・ブルワリーは、1988年にアメリカのニューヨーク・ブルックリンにスティーヴ・ヒンディ とトム・ポッターの2人が創業したブルワリーです。 スティーブは元々AP通信の記者で、一時期中東に滞在していました。現地ではイスラム教信仰により飲酒が禁止されていたにも関わらず、地元の人からもてなしとして度々ビールが振る舞われました。 このビールの味に魅了されたスティーブは、アメリカに帰国後、ブルックリンで新聞の編集者として働きながら、自宅でビール製造を開始、その後、近所の銀行員トムとともに設立したのがブルックリン・ブルワリーです。 今でこそ、アートと起業の街・流行の発信地として世界から注目されるブルックリンですが、当時はあまり活気がなく、治安も悪い地域でした。 そんなブルックリンの街の活性化を目指して、あえてこの場所でブルワリーが設立されましたフラッグシップブランドBrooklyn Lagerは、そんなスティーブの街への想いから生まれたビールです。

ホフブロイハウスは、国立ホフブロイハウス醸造会社が直営する、ドイツのバイエルン州ミュンヘン市に伝統あるビアホールです。 ミュンヘンの中心部、マリエン広場から徒歩約5分の所にあり、店舗建物の1階がビアホール、2階がレストラン、3階が有料のショーが催されるフロアとなっています。 1589年にバイエルン公ヴィルヘルム5世によって設立されたミュンヘンで最も古いビアホールの一つで、当時、現在のビアホールが建つ場所からすぐ近くにあった旧王宮の醸造所として設立されました。 ヴィルヘルムの息子であり相続人であったマクシミリアン1世は、濃くて重い茶色のビールであるブラウンビールをあまり好んでいませんでした。 そこで、17世紀初頭、マクシミリアン1世は醸造所を小麦ビールに集中させ、他のすべての民間醸造所が小麦ビールを醸造することを禁止して独占状態にしました（これがヴァイツェンが貴族のビールと言われている所以です）。 第二次世界大戦後、ミュンヘンに駐留していたアメリカ兵が「HB」のロゴ入りジョッキを持ち帰ったこともあり、ホフブロイハウスは瞬く間にミュンヘンで一番の観光名所となりました。 世界の他の地域でも、すぐにホフブロイハウスの需要が高まり、現在では各所に支店やフランチャイズ展開されています。

SOCIETE BREWING COMPANY（ソサエティブルーイング）は、アメリカ・カリフォルニア州サンディエゴの醸造所です。 同じくカリフォルニア州オレンジカウンティの醸造所The Bruery（ザ・ブルーリー）で、当時共に働いていたダグラスとトラビスの二人によって2012年に設立されました。 ソサエティ（社会団体）というブルワリーの名前は「ビールは何世紀にもわたって階級や人種、宗教、性別などの壁を越えて人々を結びつけてきた民主的な文化であり、それはまさに地球最大のソサエティ（社会団体）だ」という考えから名付けたそうです。 アウトウェストのホップエール、ベルギー風の旧世界のビール、ダークスティジアンビール、20バレルの醸造所で手作りされたワインバレル熟成のフェラルサワーなど、多種多様なスタイルのビールラインナップを醸造しています。

YOKOHAMA BEERは、1994年に「日本地ビール事業研究所株式会社」としてスタート、1999年にビール製造免許を取得した、その名の通り横浜にあるブルワリーです。 ビール醸造の他にビールが飲める飲食店を横浜市内に展開しています。 起業理念は「ビールと食であなたと私にワクワクを」。 「地元のビールを地元の食材と共に地元の方々へ」を掲げており、地元の原材料を使うこと、またその生産者の顔が見えることにこだわっています。 サイトには材料生産者の紹介ページがあります。 実際に横浜市瀬谷区の岩﨑農園の小麦を使ったビールや、横浜の水源地の道志村の水を使ったビールなどを造っており、特にシーズナルビールには地元の食材を取り入れたビールが多くラインナップされています。

Humboldt（フンボルト、自然主義者）を理念に掲げて1989年にカルフォルニア州ブルーレイクでボブ・スミスによって設立されたブルワリー。 グレートアメリカンビールフェスティバル、ワールド・ビア・カップなど数多くの権威あるコンテストで受賞しています。 自然主義者を掲げるだけありすべての設備と材料を再利用しようとしており、大麦麦芽と酵母などの有機廃棄物の多くあを地元の家畜に与えたり肥料にしたりして98%もの廃棄物削減率を達成したとの報告もあります。 これらの取り組みが評価され、カリフォルニア州総合廃棄物管理委員会（California Integrated Waste Management Board）が授与するWRAP賞を7回も受賞しています。 ブルワリーの名前とおり川が描かれたパッケージのビールが多く、割とリアル目の魚も多く描かれている、近年の頻出してきているオシャレブルワリーとは一線を画した存在です。

Hopworks Urban Brewery（ホップワークスアーバンブルワリー）は、クリスチャン・エッティンガーが2007年に設立したアメリカ、ポートランドのブルワリーです。 クラフトビールと食事を楽しめるパブも経営しており、ビールのデリバリーも行っています。 クリスチャンが初めて醸造を行ったのは両親の家のキッチンで、大学生最初の夏休みのことでした。 それは将来、自分の醸造所を開くことを決意した瞬間でもありました。 そして大学卒業後に、オレゴンの醸造所創業者の多くを輩出したユージーンシティブルワリーで醸造家としてのキャリアをスタートさせます。 その後の躍進は目覚ましく、アメリカンブルーワーズギルドにて、インテンシブ・ブルーイングとサイエンスアンドエンジニアリングコースを修了。ポートランドのローレルウッドパブアンドブルワリーで醸造中にワールドビアカップチャンピオンのブルーマスターを受賞。 まさにアメリカンクラフトビールの新進気鋭のブルーマスターがクリエイティビティ溢れるクラフトビールを開発・醸造しているのがホップワークスです。 麦芽とホップは有機栽培の原料を使い、環境にやさしい持続可能な醸造を続けていくことを目標・方針としており、電気やガスなどの人工エネルギーを使った分のコストは、自然環境を保護する団体に寄付するなどして、二酸化炭素削減に対する取り組みをしていることも特徴です。

ROGUE（ローグ）はアメリカのオレゴン州にて、スポーツウェアブランドとして有名なNike（ナイキ）の幹部3人によって、1988年に創業されたブルワリーです。 最初に建設された10バレルの醸造システムと60席のパブを兼ね備えた醸造所＆パブは稼働してすぐに成功の軌道に乗り、破竹の勢いで事業は拡大していきました。 「パックマン」と名付けられた独自の酵母を使っており、これまでに60種類以上のエールを生産してきました。 高品質で革新的なクラフトビールの数々はグレートアメリカンビアフェスティバル（GABF）、ワールドビアカップ（WBC）などのコンテストで受賞を重ねています。 自社の農園で育てた食材を原料として、ビールの他に「スピリッツ」やそれを使用した「カクテル」、「CBDセルツァー」と呼ばれるサイダーも開発しているのも特徴です。

下北沢のビアバー「うしとら」が2014年に栃木県下野市にて醸造所を設立して開始したブルワリー。 自由と快楽の追及をテーマに、日々真剣にふざけながらビールを造るブルワリーです 「真剣にふざける」だけあって、独特のビールネーミング、オンラインショップでのふんどしを販売などエッジのたった運営がされています。 フラッグシップビールを持たず、毎回新しいレシピでビールを造っています。

YMARKET BREWING（ワイマーケットブルーイング）は2014年に名古屋市内初のブルワリーとして創業。 名古屋駅前で明治時代から続く「柳橋中央卸売市場」のYからとって名付けられました。 柳橋市場のように名古屋の人々を食卓を彩る存在でありたい、そして柳橋が活気のある街であってほしいという想いで運営されています。 主に名古屋市内に5店舗のビアレストランも展開しています。 ものすごい銘柄数（2021年1月現在271種類）のビールを醸造しており、それらすべてがお店のサイトに掲載されています。 ネーミングや味付けも様々なのでリストを見ているだけでも楽しくなってきます。

琵琶湖のほとり滋賀県近江八幡市にある2018年8月に醸造を開始した「ものづくりの心で少量手作り生産の高品質なクラフトビールを造る」がモットーのブルワリー。 オーストラリアのビール文化を伝えたいという想いでスタートしており、主にオーストラリアの原材料を使ったビール造りが特徴です。運営はオーストラリア人x日本人の夫妻によってされています。 ブルワリー名の由来は「二兎を追う者は一兎をも得ず」からで、この諺を「ひとつのことを極めるべく精進する」と逆説的に捉えブルワリーの決意としてコンセプトにしたんだとか。 全国のビアバーなどへの卸売をメインにしていたがコロナ禍による飲食業界への打撃をうけ、クラウドファンディングで缶充填機械を購入して通販メインに切り替えるなど業態を進化させながら醸造を続けています。

飲食店を展開するライナ株式会社の一事業部からスタートしたブルワリー。 当初は国産クラフトビールを提供するビアレストランを運営していたが「せっかくなら自分たちで創ったビールをお客様に飲んでもらいたい！」という想いからビール醸造事業に進出しました。 当初は「新宿BeerBrewing」という名前で、ビール製造免許に必要な製造量ギリギリで運営されていたが事業拡大に伴いモノづくりの町「浅草橋」に新工場を設立、それを機に「ベクターブルーイング」となり現在に至ります。 「クラフトビールをもっとおもしろく！」をコンセプトに、ビールの造り手であるブルワーにもスポットを当てつつ、運営されている比較的新しいブルワリーです。 可愛いラベルのビールが多い。

SIERRA NEVADA Brewing Company（シエラネバダブルーイングカンパニー）はケン・グロスマンがアメリカのカリフォルニア州で設立した醸造所で、2016年時点でアメリカで3番目に大きい個人所有のクラフトビールブルワリーとなっています。 創業者のケンは、まだアメリカで自家醸造が合法化されていない1970年代にホームブルーショップを開業しました。 そして、1978年シエラネバダ山脈を登山旅行した時に「醸造所を立てる」というアイデアを決心し、1980年にリサイクルされた設備などを再利用して醸造所をゼロから建設しました。 1980年11月21日にアメリカ産ホップの代表とも言える「カスケードホップ」が誕生。このカスケードホップを使用し、柑橘系の香り高いシエラネバダペールエールが生まれます。 シエラネバダペールエールはアンカーブルーイングのアンカーリバティーエールと並び、アメリカンスタイルの元祖とも言われ、アメリカのクラフトビール市場に革命を起こした銘柄です。 創業者のケンが登山家であったことからも、サスティナブルなビジネスの実践に注力しており、シエラネバダは2010年にアメリカの環境保護庁から「グリーンビジネスオブザイヤー」に選ばれています。

FIRE STONE WALKER BREWING COMPANY（ファイアーストーンウォーカーブルーイングカンパニー）はアメリカのカリフォルニア州で、アダム・ファイアーストーンとデビッド・ウォーカーの二人が1996年に創業したクラフトビール ブルワリーです。 アダムのニックネームは「ザ・ベア」、デビッドのニックネームは「ザ・ライオン」。 二人の名前を合わせた社名とともにライオンとクマがロゴのモチーフになっています。 当時、地元にまともなエールビールがなかった頃、家族経営のブドウ農園の片隅にある小さな小屋で彼らの歴史は始まりました。 改造されたワイン醸造設備を備えた中古の醸造所で、自分たち独自の方法でビール開発していましたが、結果が安定せず苦悩の時期を過ごします。 しかし、ついに度重なる試作の末に彼らの努力が実り、看板銘柄である「FIRESTONE DBA（ダブルバレルエール）」が生まれます。 その後、今日に至るまであくなき探究心とクラフトマンシップで、品質の高いビールを追求し続けています。

大森山王ブルワリーは、東京都大田区大森にあるクラフトビールメーカーです。 かつてはハイカラな街であった大森の魅力を再発見してもらいたいという想いから2019年に創業されました。 作られるビールのテーマも「ハイカラ」とされていて、フラッグシップ銘柄の名前は、100年前の大森が舞台になった物語谷崎潤一郎の「痴人の愛」の登場人物にちなんでつけられています。 地域の人同士がつながり、老若男女分け隔てなく楽しい雰囲気であってほしいという理念のもとで運営されている地域密着型ブルワリーです。

盛田金しゃちビールは、愛知県に本社をおく1996年創業のクラフトビールメーカーです。 政府の規制緩和策（酒税法改正）をきっかけに立ち上げられた会社ではありますが、先代盛田家十一代久左衛門がなし得なかったビール販売事業で、地元に愛されるビールを造りたいという想いが創業者にはあるそうです。 地元愛知のシンボル金のしゃちほこを冠した「金しゃちビール」と久左衛門が明治時代に試醸に成功した時の名称である「ミツボシビール」の2つのラインナップを販売しています。 名古屋赤味噌ラガー、八丁味噌ラガー、抹茶ドラフトなどなかなかに攻めたビールも造っている、ちょっと気になるブルワリーです。

ヤッホーブルーイングは、長野県軽井沢に本社を置く1997年創業のクラフトビールメーカーです。 フラッグシップビールの「よなよなエール」は多くのコンビニやスーパーなどでも販売されているので、初めて飲んだクラフトビールがよなよなという方も多いのではないでしょうか。 「水曜日のネコ」、「君ビール僕ビール」などキャッチーなネーミングのビールが多く、マーケティング面で大きな成功をおさめていると言え、東京都内に8店舗（赤坂・神田・青山・吉祥寺・新宿東口・恵比寿東口・歌舞伎町・新虎通り）「YONA YONA BEER WORKS」というレストランも展開しています。

滋賀県長浜市にある地元企業で、市民が株主となり1996年の創業された近畿では3番目となるブルワリーです。 ビール造りの熟練者がいない状態から立ち上げられたブルワリーで、アメリカでのクラフトビール修行を経て、試行錯誤の上で現在の定番ラインナップが造られています。 醸造所にはレストランが併設されており、品質が劣化しないうちにビールを味わってほしいというブルワリーの想いを感じます。 2016年からビールだけでなくウィスキーの製造も行っています。

デュベル・モルトガット社は、1871年アントウェルペン州のブレードンクにジャン・レオナルド・モルトガットと彼の妻が設立した醸造所です。 設立当初、ジャンは試行錯誤を繰り返しながら、上面発酵のビールを醸造していました。 その後、息子のアルバートが英国のイングリッシュエールの醸造を試み、社名を冠した銘柄「デュベル（悪魔）」が生まれました。 初のチューリップ型のビールグラス「デュベルグラスという」を作ったことも有名です。 今もなお4代にわたり、モルトガット家がそのレシピと伝統的な醸造法を守り、魅力的なクラフトビールを創り続けています。

フルセイルブリューイングは1987年に創業されたアメリカオレゴン州フッドリバーの醸造所であり、太平洋岸北西部で初めて商業的に成功したクラフトビール醸造所です。 初めてパッケージングされたビールはFull Sail Golden Ale（フルセイルセイルゴールデンエール）で、1988年にはFull Sail Imperial Porter（フルセイルインペリアルポーター）、Full Sail Amber Ale（フルセイルアンバーエール）、Wassail Winter Ale（ワッセイルウィンターエール）が発売されました。 また、オレゴン州ポートランドに研究開発センターとして機能する小規模な醸造所を持っており、少量生産のブリューマスターリザーブとブリューワーズ・シェアビールを製造しています。

2007年4月、英国のビール市場を支配していたラガーとエールビールに飽きていた青年2人マーティン、ジェームズと犬1匹が立ち上げたブルワリーが「BREWDOG（ブリュードッグ）」です。 設立当初から今日に至るまで、彼らが掲げているミッションは「他の人々が自分たちと同じように、素晴らしいクラフトビールに情熱を注げるようにすること」 独自の革新的な製法で造りだされる高品質なビールの数々や、独創的なマーケティング術で多くのビールファンの心を魅了し続け、設立からわずか2年でスコットランド最大の醸造所となり、今や英国売上No.1クラフトブルワリーとなりました。

日本酒の八海山で有名な醸造所。創業は大正11年と非常に由緒あるブルワリー、というより酒蔵です。 日本酒があまりカジュアルに飲まれなくなったためか、近年では焼酎やクラフトビールの製造も手掛けています。 代々南雲家が経営する一族企業であることも特徴です。 ブランド名の「ライディーン」の由来は仕込み水である地元・南魚沼の名水「雷電様の清水（らいでんさまのしみず）」で、この極軟水（軟水の中でも特に硬度が低いもの）がライディーンビールの角がなく非常に優しい口当たりを実現しています。